日本シャツアパレル協会がおすすめする アイロンのかけ方

シャツを作っているメーカーには、“メーカーでは当たり前”の「アイロンがけのコツ」があります。
それらのコツを詰めこみ、なおかつご家庭でもラクにできるシャツのアイロンがけ方法を、
日本シャツアパレル協会がご紹介します。
【職人技】シャツ工場のアイロン仕上げ
プロの職人がシャツに命を吹き込む、アイロン仕上げの様子です。一枚一枚施される手仕事の美しさと、工場の空気を感じてください。

アイロンのかけ方
アイロンのかけ方

基本的なポイント
  • 取り扱い絵表示を見て、指定されているアイロンの温度を確認しましょう。
    適正なアイロン温度は素材によって違います。濃い色のシャツはあて布するなどの注意事項も確認しましょう。
  • ボタンは全部はずしておきましょう。
  • 襟の裏にルミラーが入っている場合ははずしておきましょう。
  • スチームは使わず、霧吹きを使うほうがアイロンの温度が安定します。
    霧吹きはなるべく細かく出るものが使いやすく、布用消臭剤の容器はおすすめです。
【公式】日本シャツアパレル協会が推奨!
自宅でのアイロンがけの方法とコツ
【公式】日本シャツアパレル協会が推奨!
自宅でのアイロンがけの方法とコツ
動画で学べるポイント
  • シャツのアイロンがけの基本手順
  • シワを効率的よく伸ばす方法
  • アイロンがけのコツ

アイロンがけの手順とコツ

  • STEP 01
    STEP 01 襟
    • シャツの内側を上にしてアイロン台に置く。
    • 襟の内側に霧吹きをして、手のひらで水分をなじませまる。
    • 襟先から中央に向かってアイロンをかける。
    • 襟は芯地が入っていて縮みやすいので、アイロンを持つ手と逆の手で生地を引っ張りながら、上から押し付けるようにアイロンをかける。
  • STEP 02ヨーク
    STEP 02 ヨーク
    • ヨーク(背中の首から肩部分のパーツ)を、広げて置く。
    • 霧吹きをしてから、袖の付け根部分までアイロンをかける。
  • STEP 03カフス
    STEP 03 カフス
    • 袖口のボタンを外し、開いた状態で置く。
    • カフスの内側に霧吹きをして、芯地を手で引っ張りながら上から押し付けるようにアイロンをかける。
    • 袖口部分のヒダを整えてアイロンで押さえる。
    • カフスから袖の中に向かってアイロンを挿しこみ、袖口を回しながら一周かける。
  • STEP 04
    STEP 04 袖
    • 袖を縫い目に沿ってたたみ、袖口の開きを上にして置く。
    • 霧吹きをし、手でしっかりシワを伸ばす。

    • 袖の付け根まで、軽く滑らすようにアイロンをかける。
  • STEP 05前身頃①
    STEP 05 前身頃①
    • アイロン台にシャツが乗りきらない場合は、上半分⇒下半分に分けてかける。
    • 裾をパンツに入れる場合は、下半分は省略してもOK。
    • 霧吹きをし、手のひらで生地を伸ばしてからアイロンをゆっくり滑らすようにかける。
    • 前立て(ボタンホールのある部分)は、アイロンを持つ手と逆の手で生地を引っ張りながら、上から押し付けるようにかける。
    • ポケットは生地が重なっていてずれやすいので、上から静かに押さえるようにかけるとシワになりにくい。
  • STEP 06脇①
    STEP 06 脇①
    • 脇の縫い目を、縦にピンと引っ張って伸ばしながらかける。
  • STEP 07後ろ身頃
    STEP 07 後ろ身頃
    • 後ろ身頃は4分割してかけるといい。
      右図の①⇒④の順でかけるとスムーズ。
      裾をパンツに入れる場合は、下半分③④は省略してもOK。
    • ヨークから下の部分を、外側を上にして台に乗せ、霧吹きをして手のひらでシワを伸ばす。
    • アイロンはゆっくりと、軽く滑らすようにかける。
    • 1か所終わったら、次の部分にずらす。
    • 背中のタックは、どこまでとるかを決めて押さえ、そこから根元に向かってアイロンをかける。
      (15~20cmくらいが目安)
  • STEP 08脇②
    STEP 08 脇②
    • 上半分→下半分に分けてかける。
    • 裾をパンツに入れる場合は、下半分は省略してもOK。
    • 霧吹きをし、手のひらで生地を伸ばしてからアイロンを滑らすようにかける。
    • 1か所終わったら、次の部分にずらす。
    • かけにくいボタンの間は、アイロンの先を挿しこむようにするとかけやすい。
おまけポイント
シワになりにくくするには

  • シャツを洗濯する際は、洗濯ネットにシャツを1枚ずつ入れて洗うと、絡まらず余分なシワがつきにくくなります。
  • 脱水時間を短めにすると、乾く時に水の重みで自然にシワが伸びやすくなります。
  • 干す時に、シャツのシワを手で伸ばして形を整えて干すと乾いた後のシワが軽減します。
  • アイロンがけをした後、シャツが温かいうちは新しいシワがつきやすいので、冷めてからしまいましょう。
シワになりにくくするには

シャツのアイロン方法に「完全な正解」はありません。
人それぞれ細かい手順や方法には違いがありますし、
その人にとって最適な方法が「正解」と言えるでしょう。

シャツの日に取り組むメーカー

  • ㈱アクセス
  • アルプスシャツ㈱
  • 伊藤忠商事㈱
  • ㈱イマジオジャパン
  • ウインスロップ㈱
  • ㈱エー・アイ・エム
  • MNインターファッション㈱
  • 大貫繊維㈱
  • ㈱カメオカ
  • 近泉合成繊維㈱
  • ㈱クリミナル
  • ㈱クレバー
  • ケーエフ企画㈱
  • 三金商事㈱
  • シキボウ㈱
  • 清水ネーム㈱
  • 新聯貿易㈱
  • 太陽繊維㈱
  • 帝人フロンティア㈱
  • 東洋紡せんい㈱
  • ㈱ナイガイシャツ
  • 日清紡テキスタイル㈱
  • 野村貿易㈱
  • 羽衣シャツ㈱
  • ㈱HEMD
  • 丸紅ファッションリンク㈱
  • 三政テキスタイル㈱
  • 山喜ソーイング㈱
  • 吉岡㈱

協同組合日本シャツアパレル協会

1954年創立。シャツ業界の発展・改善・向上のための活動を行っています。
またシャツ知識の普及を目指し、教育用小冊子「シャツの知識」を発行しています。